南京

南京

初冬のころ、紫金山の登山道をゆっくりと登っていく。
山道は曲がりくねって続き、林の木々も少しずつまばらになっていく。
空気には、すでに幾分かの寒さが混じり始めていた。
頂上に着くと、視界がふっと開ける。
見渡せば、山下の景色からは、もう秋の色がほとんど消えていた。
空は冷たく澄み、高く遠い。冷えた空気も、静かに漂い上がってくる。
山の上をひとり、あてもなく歩き回る。
どれほど時間が過ぎたのかも分からないまま、気づけば、暮色が町を覆い始めていた。
下山しようとして、崖のふちで足を止め、山下を見下ろす。
街にはもう、無数の灯りがともっていた。
暮色のなかの灯火は、淡く黄みを帯びている。
遠くから眺めると、ただ静かで、どこか温かい。
街灯がともり、道路が夜のなかにゆっくりと浮かび上がってくる。
車の灯りだけが、流水のように静かに流れていた。
玄武湖も、いつの間にか静けさを取り戻していた。
湖水は岸辺に寄り添うように広がり、波はほとんど見えない。
岸辺の灯りはぼんやりと滲み、ときおり、二人三人と人影が通り過ぎていく。
遠くの高層ビルのネオンだけが、夜のなかで微かに瞬いていた。
その一方で、まわりの木々は、すでに冬枯れの寂しさを帯びていた。