余寒

余寒

ゆっくりと、スウェーデンの森へ入っていく。

夕日が斜めに差し込み、林のあいだで光と影が静かに交わっている。地面には、まだ融けきらない雪が残っていた。

思いが浮かんでは、散っていく。遠くの薄い雲が、ゆっくりと梢の上を流れていくように。

風が吹き抜けた。少し、肌に冷たさが残る。

遠くから、低い歌声が聞こえてくるような気がした。

晩風のなかに満ちる、わたしの歌声。

語り尽くせぬ、過ぎた日々の夢。